5類になった新型コロナウイルス

2023-05-21

新型コロナウイルスの感染法上の分類が5月8日から、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられました。

医療関係者として一番気になる点は、検査・診療、その費用、外出自粛期間などです。少し調べてみました。

感染の疑いがある場合の検査や診療は?

A:5月8日からは、原則として、季節性インフルエンザなどと同じようにどの医療機関でも診療できるようになります。ただし、診療するかどうかは各医療機関にゆだねられているので、実際にすべての医療機関が診療するとは限りません。

→実際に少し前に病院を受診したのですが、発熱などの風邪症状がある方は時間を分けて診察を行っていました。今後は病院毎に対応が変わってくると思うので事前に電話してから受診することをお勧めします。

 

治療費や検査費はどうなるの?

これまで検査費や治療費は全額公費で補助されており、感染者の自己負担は初診料や再診料などのみでした。5月8日以降、検査費や治療費について自己負担が生じます。ただし、新型コロナウイルスの治療薬は季節性インフルエンザの治療薬に比べて高額なものが多いため、患者の負担が急に増えないように、9月末までは高額な治療薬の費用については公費による補助が続きます。10月以降については今後、流行状況などを考慮して決めることになっています。

→新型コロナウイルスに効果があるとされている薬はかなり高価です。9月末まではコロナウイルス治療薬の薬代はかかりませんが、調剤料などの自己負担は発生します。

 

感染者や濃厚接触者の外出自粛はどうなる?

A:法律に基づいた外出自粛要請はなくなります。しかし、厚労省は、発症日(無症状の場合は検査のための検体採取日)の翌日から5日間、あるいは5日目にも症状がある場合は症状が軽快してから24時間経つまでは、他の人に感染させるリスクが高いので、外出を控えるよう推奨しています。学校では、発症日の翌日から5日間は出席停止になります。厚労省は、5日目以降も10日間過ぎるまでは、マスクを着用したり、高齢者ら重症化リスクの高い人との接触を控えたりして、感染を広めないような配慮をするよう呼びかけています。保健所による「濃厚接触者」の特定は無くなります。

→厚労省によると、感染者が他の人に感染する可能性のある量のウイルスを排出している期間は症状が出る2日前から発症後7~10日間です。排出量には個人差がありますが、平均的には発症日から3日間は排出されるウイルス量が多く、発症から4日目~6日目にかけてウイルスの量は発症日の20分の1~50分の1に減ります。ただ、7日目以降も、ウイルスの排出が無くなるわけではありません。

このため厚労省は、発症の翌日から5日間は外出を自主的に控えることを推奨しています。5日目にもまだ発熱などの症状が続いている場合には、症状が軽快してから24時間経つまでは外出を控えるよう推奨しています。

その期間が過ぎて外出する場合も、10日間経過するまでは、ウイルスを排出している可能性があるため、不織布のマスクをしたり、重症化リスクの高い人との接触を控えたり、周りの人にうつさないような配慮をするよう呼びかけています。10日間過ぎた後も、せきやくしゃみが続く場合は、症状が収まるまでマスク着用などで他の人に感染させない「せきエチケット」を心がけるよう呼びかけています。

 

まだまだ医療機関ではマスクの着用をお願いしたり、以前との変化はあまり感じられませんが、外を歩いているとマスクを外して散歩をされている方が増えたように感じます。

少しずつ以前の生活が取り戻せていけるといいですね。

もし発熱したり、風邪症状がでて自宅療養するときに薬の飲み合わせなど気になる点がありましたら、薬局にご相談ください。

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