お薬を飲んだ時の子どもと大人の違いについて

2022-12-19

今回は子どもと大人の体の違いについてお話します。

お薬の性質として、油に溶けやすいか、水に溶けやすいかという性質があります。一般に乳児では、成人に比較して、体の水分量が多く、脂肪が少ないです。そのため、乳児では水に溶けやすい薬が体に残りやすく、油に溶けやすい薬は早く体外に排出されてしまいます。

また、脳に薬物が入ってこないように守ってくれる、「血液脳関門」と呼ばれる機能も未発達で、薬の副作用が強く表れてしまう可能性もあります。

3~7歳の小児においては、お薬を代謝(分解して外に出すこと)する臓器である肝臓の重さあたりの代謝能力が成人とほぼ同等です。しかし、肝臓の大きさは体重ではなく、体の表面積に比例するため、体重あたりの代謝能力は小児のほうが高いのです。

これらの理由により、子どもに使うお薬の量は特殊な計算式で計算しています。

薬局では、子どもの処方せんをお預かりした時には、医師の先生が正しい量で処方しているか、計算して確認しています。年齢や体重等を確認させていただき、確認に時間をいただくこともありますが、お子さんの安全のために、ご協力をお願いいたします。

 

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